南禅寺

連日雨降りだけれども、むっとした暑さにやられて久方の晴れの昨日、ちょっと足を伸ばしてお昼過ぎから南禅寺へ。
有名なお豆腐のお店も知覚にあることを知っていたけれど、やっぱり家でごはんを食べて炎天直下、バス停からノロノロとボーッとした顔付きで歩いていた。南禅寺の周りは綺麗に、雑然とした木々や苔に覆われて、時折涼しい風が吹いていた。琵琶湖疏水が近くにあるせいだ。水の落下していく音や、壁にぶつかる音に誘われてインクラインのほうへ。
一人で歩く途中、40を過ぎた頃合いの、そんなに背の高くない男性が私と歩調を合わせて隣に並ばれて、なんだなんだ、追い抜くか立ち止まるかしようかなと思っていたら、声をかけられてしまった…。よく、あるんです。一人で歩いてると旅好きらしい男性に声掛けられたり、なんか、なんでだろうなあ…。
そのあとインクラインを見に行って、奥の日向神宮、奥の院、の奥の滝まで色々おじさんが教えてくれた。奥にある滝なんかは本当にすごくて修行するためにあるみたいらしく、神聖な滝で触ってはいけないものみたいだった。谷間に吹き抜ける風が自然のクーラーと化していて、貴船の奥の方よりも断然涼しさは強かった。
そんなところで見知らぬおじさんと私二人。夕日見に行こうとか、今後時間があるとき是非一緒に京都を巡りませんか、と誘われる。えーーー。こういう旅では、そういったことは不粋ではありませんか。と思う。なんとなく心の中でこういった場合は、一度の出会いを大切にし、それ以上は踏み込まないということが暗黙の了解となっているはずなのに。島原を一人で旅していたときも、おじさんに話し掛けられたけれど、同じ電車に乗ったとしても、降車するときには、またご縁がありましたら、といって自分の旅へ戻っていくものだったのに。
というわけで、同じ文言でその場を辞して、帰ってきました。
うーん、折角の一人旅が…。不粋な感じで終わってしまった。。。というか、若干、怖かった…。


でも、滝音はとても涼しくて良い場所だったなと思う。
また行こうかな…