朝はやく

五時半に布団はねのけて、実質最後の、バイトの弁当作り。好きな麻婆茄子丼とシャウエッセンのウィンナ、ほうれん草の白和え、トマト(塩)と大好きなもの揃いで気合い充分。髪を結ってお気に入りのゴムでまとめる。大好きなラベンハム、ELLEのハイカットのホワイトスニーカー(おさがり)。
コンビニから始まった接客のアルバイト。そこから百貨店へ。丁寧で"品のある"上品さを求められ、周りは歴戦のおばさまたち、揉まれて、最近ようやく名前を覚えていただいて、軽口も叩けるようになって。百貨店の人間としては本当はこれからで…。明らかなことはここで色んなことを学んで身に着けたということ。お客様第一を叩き込まれて、そんな接客をした時のお客様の顔…嬉しい言葉も苦い言葉も全部私の糧になっている、人生の。社員との関係で憤ることもあったし、悲しいこともあったけど、私がそうならないようにしようと目標にさえなる。仕事をしていてしか学べない、成長出来ない。これは持論で、内定する先の人事のひとと意気投合した言葉だったりする。すべての過去は私だけのものだ。何も無駄になんかしない。たられば、の世界に迷い込みたくなるくらい現実世界は複雑だ。忘れないでおこう、と堅く誓う。そんな意義あるバイトだったと思う。意識の高い人々(社員もアルバイトも含めて)に囲まれて幸せだった。まだ出勤はあるけれどお客様と相対するのはこれが最後。気を引き締めて臨む。